植物生活編集部 植物生活編集部 1週間前

続・きょうの花活け  花と鎌倉とウーロンと、ときどき茶話。/vol.21 花の名で


vol.21花の名で


こんにちは! CHAJINです。

こちらは、かつて月刊フローリストさんで連載させていただいていた
「花と鎌倉とウーロンと。」のエピソード2……とでも言いましょうか。

季節ごとに出逢う日々の花あしらいについて、
花活けを始めたばかりの植物好きなアラフォー女子のMちゃんに
わかり易~く(時に脱線しながら)お話ししてゆくWEB版の花教室みたいなコーナーです。

また、アトリエのある鎌倉界隈のことや愛猫ウーロンについての茶話も綴っております。

諸々緩さ満載ながら、皆さまの日々の花活けに少しでもお役に立てればうれしいです。
それでは今回もよろしくおねがいします~!
 


花と

 

CHAJINさん(以下C)「9月の終わりくらいになると、風も秋色っていうかなんとなく秋を感じるころだと思いますが」

植物好きなアラフォー女子M(以下M)「はい!」

C「そのころは例年、花市場とかでも、秋の小花っていうのが結構出てくるんですよ」

M「へぇ~! 秋の小花!」

C「はい。もちろんほかの花も出てるんですけど、僕はこう、いろんな小花が混ざっているようなものが案外好きな花合わせのひとつで」

M「ふんふん」

C「春も小花はいっぱい出るんですけど、秋っていうのもまたちょっと春とは違った色合いであったり雰囲気であったり……そういうのが出るのが9月10月とかでね」

M「そうなんですね」

C「で、草花っぽいものもいくつかあるんですけど、今回はミシマサイコっていう黄色い花で」

M「この黄色いチラチラした花ですね! なんか星っぽい形……」

C「はい~。それとこの白いホワホワしたのは、ユーパトリウム・チョコレート。フジバカマとかの仲間です」

M「ほうほうほう」

C「で、もうひとつホワホワちょっと草っぽいのはスモークグラス」

M「この真ん中の方でフワッとしているヤツですね」

C「そう、グリーンのフサフサしてるヤツ。おおむねそんな感じですかね~」

M「ほ~」

C「それがこうワサッと投げ入れみたいな感じで入っているんですけど。こういうトーンのものが意外と好きで、結構花教室とかでも大体こういう時分に1回こういう取り合わせで活けていただくっていうことは割とあって。(教室に通って)長い方だと、またそういう秋の小花だよねって予想立てられちゃうくらいなんですけど(笑)」

M「秋が来たな~って思いますよね(笑)」

C「そうそう、そう思っていただけると本当ありがたいって感じなんですけど(笑)。で、これに限らず、本当にたくさんのこういう類いの花がこの時期にはあるので、今回こういう形にしました~」

M「これはあれですか? このカゴの中になにか瓶的なものを入れて活けてる感じでしょうか?」

C「そうですね、この写真のものに関してはカゴの中に“落とし”(※カゴや箱など、水が貯まらなかったり水に弱い器に花を飾るときに、それらの器の中に入れて花を活ける瓶などのことをそう呼びます~。byM)が入っていて、そこにワサッと入っている感じで」

M「ふんふん」

C「だから、たとえば小花に対してこういうカゴっていう合わせだったり陶器であったり、そういう器合わせによっても、花材がまんま同じでも随分雰囲気が変わるので」

M「おぉ~」

C「それは今回に限ったことではないけど、いろんな花のトーンと器のトーンと、どういう組み合わせを楽しむかっていうのも、活ける所作とはまた違うところで非常に雰囲気作りには大事なところなので」

M「そうなんですね!」

C「まぁ、カゴと小花っていうのもちょっと遠からずな組み合わせだから」

M「なんだかよりナチュラルな、お花のかわいらしさっていうのが増すような……」

C「そうですね~。ま、そういうひとつの代表的な器も花も、カゴと小花っていうね。やっぱり安心する組み合わせのひとつだと思うんで、いいのかなっていう気もしますけどね~」

M「そうですね! でもそれにしてもミシマサイコのこの花の形、すごいですね」

C「ね! ちょっと似たようなのでオミナエシとかもあるけど、でも僕このミシマサイコがなんか好きなんですよね~」

M「ほぉ~。それはなんでなんですか?」

C「あんまり理由は明確じゃないけど……これちょっとこの写真じゃわかりづらいけど、(ミシマサイコは)1本から枝分かれして黄色い小花が点在してるんですけど」

M「カスミソウみたいな感じですか?」

C「そう、カスミソウみたいな感じですかね。その抜け感とか、花の大きさとか色合いとか、黄色の加減もイエローっていうよりは芥子色とかちょっと和な感じのような」

M「あぁ、ちょっと和っぽいですね、確かに!」

C「それを秋の時分に見ると、なんとなくこう……。だから今回の花も洋風にも見えるけれど、ちょっと和テイストというか。その黄色の和の加減が好きっていうのもあって」

M「なるほどです」

C「あと、これはよく花教室のネタとして毎年のように言うんですけど。ミシマサイコってなんか人の名前みたいでしょ(笑)」

M「はい、なんか、ミシマ・サイコさんみたいな(笑)」

C「でしょ(笑)。なんだけど、少しなんか……幸薄いっていうと同じ名前の方がいたら語弊があるのであれですけど……」

M「ちょっと儚げな感じですよね」

C「あ、いいたとえ(笑)。なんかサスペンス劇場で“ミシマサイコ殺人事件”みたいな、そんな儚げな……そういうところにも惹かれるっていうか」

M「ふんふん」

C「逆に白い小花のホワホワしたユーパトリウム・チョコレートは、なんかチョコレートって聞くものはほかにもチョコレートコスモスとかいろいろありますけど、なんかチョコレートって聞いただけで、買おうってなるんですよね~」

M「そうなんですか!」

C「そうそうそう(笑)。これはちょっと写真だとわかりづらいけれど、茎がちょっとチョコレート色だったりして」

M「あ! そこがチョコなんですね! 花が白なのにって思ってたんですけど」

C「そうなんですよ、茎の色とか葉っぱの色とかがなんとなくチョコレート色っていう」

M「へぇーーーー!!!」

C「掘り下げて調べてないけど多分、名前の由来にそこはちょっとリンクしているかと」

M「ありそうですよね!」

C「んで、チョコレートのニオイがするっていう人もいるけど」

M「なんと!」

C「でも、もしかしたらそれは都市伝説かもしんない(笑)」

M「ちょっと確かめたくなっちゃいますね~(笑)」

C「僕もゴメンナサイ、こんな曖昧な感じで言い切っていいのかわからないですけど(苦笑)」

M「いやそれは、みなさんどうぞお確かめください! っていうところで(笑)」

C「まぁ、今回の花揃えは直感的に花が好きで合わせているっていうのもあるけど、ミシマサイコっていう儚げな人の名前みたいなネーミングとか、ユーパトリウム・チョコレートっていうチョコレートっていうネーミングとか。ただ名前だけで気持ちが触れて選んじゃったっていう。そういう花選びの仕方もあるかもっていうのは、ちょっと言っておきたかったとこですかね~」

M「花の名前ってグッとくるポイント、結構大きいですよね。知ることでより好きになることも多いですし」

C「うん。ということで、そんなところがサイドストーリーとしてはありました!」

M「勉強になりました!」


秋の小花にネーミング。
気になること盛りだくさんの回でした!
まずはユーパトリウム・チョコレートを花屋さんで見かけたら
買ってみようと思います!
チョコ色の茎や葉っぱを見てみたいのはもちろん、
果たしてチョコのニオイがするのか、しないのか!?
秋の花屋さんでの楽しみが増えました~!(byM)


 

ウーロンと、


秋花粉症



今回の花活けに使用したミシマサイコ。
この記事が更新される頃には花市場でもそろそろ姿が見られなくなる頃かもしれませんが
9月の花教室では、今秋もたくさん仕入れました。
こちらは毎年必ず仕入れるほど大好きな花なのですが、
今年は特に、手にしたそばからくしゃみが止まらない自体に。
秋の花粉症っていうのは、身に覚えがないのですが、
もしかしたらその扉が開いてしまったのかな?と、ちょっと不安にも。
そういえば、ウーロンも春先にくしゃみが止まらないことがあったことを思い出しました。
みなさまもご注意くださいませ。



ときどき茶話、


食欲の秋


“花と”のところで先述した
ネーミングにやられて花を買ってしまうパターンとはまた別に、
例えば、花がモチーフになっているお菓子が美しかったりすると、
条件反射でつい購入!ってパターンも結構あるかも。

先日の花教室では、秋の和花活けのメニューということもあり、
秋の花々を象った上生菓子を御用意させていただきました。
こちらは、かの大佛次郎さんもこよなく愛したことでも有名な
鎌倉の老舗和菓子店“美鈴”さんの御菓子。

こんなに美しいと、食べることも躊躇してしまうと思いきや、
実際のところは、自分も生徒さんも、1・2・3~で迷わずパクッ~!でした(笑笑)。


告知
10/19(土)~/20(日)に
横浜三渓園内の待春軒さんにて
花市場で出逢った花仲間(茶飲み仲間とも言う~笑)“うらら会”による
花展「ふたたびの秋うらら」を開催します。

個性豊かな7人の花活けをどうぞのぞきにいらしてくださいませ。
御来場お待ちしております!

詳細はこちらより。
https://www.instagram.com/urarakai_7.16/



プロフィール

CHAJIN/チャジン





フラワーアーティスト。
ORIGINAL FLOWER STYLE CHAJIN 主宰。

暮らしまわりの雑貨と季節の花を合わせ、個性的でありながらもカジュアルな花あしらい、存在感あるリースの作品が得意技。
雑誌や広告の花活け、店舗や温泉宿のディスプレイ、展示会の花活けの他、
鎌倉のアトリエや、池袋コミュニティカレッジ、NHKカルチャー青山教室、NHKカルチャー横浜ランドマーク教室、二子玉川高島屋S.C教室ほか、都内各所で開催中の花教室も人気。
著書に『きょうの花活け』(誠文堂新光社刊)、『花活けのココロ』(主婦と生活社刊)、
『小さな花あしらいと12ヶ月の花の話』、『季節の花でつくる12ヶ月のリース』(ともに芸文社刊)がある。
紅茶好きでプロレス好きで愛猫家。鎌倉在住。  

インスタグラム instagram.com/chajin_eye

これまでのお話はこちら



脱線しまくり!? 「花と」のところでおしゃべりしているCHAJINさんと、編集者Mの花トークラジオ「活けラジ」次回からはじまります!乞うご期待。

「迷わず活けよ、活ければわかるさ!」
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この記事のライター

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「植物生活」とは花や植物を中心とした情報をお届けするメディアです。 「NOTHING BUT FLOWERS」をコンセプトに専門的な花や植物の育てかた、飾り方、フラワーアート情報、園芸情報、アレンジメント、おすすめ花屋さん情報などを発信します。

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