植物生活編集部 植物生活編集部 62ヶ月前

学ぼう、花のスペシャリストに。水揚げ&花のケア vol.11|ブルースター

花を長持ちさせるには、花それぞれの特性を知った水揚げや花のケアが必要です。
でも、どうやっていいかわからない。
プロになりたい人、いまさら聞けない人、もっともっと花を楽しみたい人まで、
基本から学んじゃいましょう。


花を長持ちさせるためのテクニックや知識を、実際のお花屋さんの業務の中で研究し、検証してきた
フルーロン花佳の薄木健友さんに学びます。


これまでの連載一覧はこちら >> 学ぼう、花のスペシャリストに。水揚げ&花のケア
 

vol.11 「ブルースター」おすすめの水揚げ法


具体的な品目別のおすすめの水揚げ方法をご紹介しています。今回はブルースターです。




 

ブルースター(オキシペタルム)

Oxypetalum caeruleum


出回り時期 周年
エチレン感受性 大
バクテリア 大
品質保持剤糖分 多・消費者用
双子葉類


特徴

どの部分を切断しても、白い樹液が出る(写真下)。水を吸い上げる茎の切断面でも同じ現象が起きるので、水上がりが悪くなる。しかし最近の品種は花保ち良く、この樹液に影響も受けにくくなっています。



 

おすすめの水揚げ

樹液をすみやかに吐き出させ、その後すぐに水を吸わせる方法として湯揚げが非常に有効。
 

管理の注意点

糖分を与えると非常に花保ちが良い。消費者用の品質保持剤がお勧め。樹液は、人によってはかぶれることがあるので気をつける。アレンジなどで再度切り戻すときは、湯を用意しておいて、カットした後に湯に浸けて樹液を出してからフローラルフォームに挿すと水が下がりにくい。


教えてくれたお花屋さん
薄木健友 Taketomo Usuki
札幌の生花店株式会社花佳代表取締役。NPO 法人日本切花装飾普及協会認定カットフラワーアドバイザー。 第1回花のMVP大賞受賞。1988 年札幌市内の生花店に勤務したのち、1993年にフルーロン花佳を開いて独立。JFTD学園講師、切り花の水揚げと鮮度管理に関する講演や雑誌連載など、活動は多岐に渡る。

フルーロン花佳
北海道札幌市西区西野6条3丁目 1 - 1
http://www.hanaka.tv
E-mail:hana@hanaka.tv


もっと詳しく知りたい!「花の扱いのプロになりたい」という人は薄木さんの著書『水揚げ&花のケア 切り花の鮮度保持マニュアル』をご覧ください。

薄木さんの言葉:
家電販売業界から花屋に転向した私は、バラとカーネーションの違 いすらわからない、まったくの素人でした。

先輩たちから花の名前を 教わり、アレンジや花束、葬儀スタンド、祭壇、ブライダルブーケな どひととおりの技術を教わったのですが、ひとつどうしても納得のい かない技術がありました。
それが水揚げです。

キクは湯揚げして!ススキは酢に浸けて!アジサイはミョウバンをすり込んで!どの作業にも驚きましたが、それ以上に「なぜ?」という疑問を持ちました。

先輩たちに質問しても、「水が上がるから」と言われるだけ。
納得できる解答は得られませんでした。
独立後、ほかの花屋さんと交流するようになり、お店によって水揚げ方法が違うことを知り、私の疑問はさらにふくらみました。

いったいどの方法が正解なのか?
そこから 私の水揚げと管理についての模索が始まったのです。
その模索から得たことを、2008年から2年間、雑誌『フローリスト』にて連載させていただきました。

本書はその内容をさらにわかりやすくまとめたものです。

花によって、適する温度や湿度、そして水も違います。
エチレンガスの影響を受けやすい花、バクテリアの影響を受けやすい花など、性質はさまざまです。

それらの管理方法についても具体的に説明しています。
水揚げにはいくつもの方法があり、しっかりと水が上がればその方法は正しかったと言えます。
本書でご紹介するやり方が必ずしもすべ てとは言えません。
あくまでも数ある方法のひとつとして参考にして いただければ幸いです。







こちらの「植物生活ショップ」からご購入できます。


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