続・きょうの花活け 花と鎌倉とウーロンと、ときどき茶話。/vol.25 好き聖夜
vol.25 好き聖夜
こんにちは! CHAJINです。
こちらは、かつて月刊フローリストさんで連載させていただいていた
「花と鎌倉とウーロンと。」のエピソード2……とでも言いましょうか。
季節ごとに出逢う日々の花あしらいについて、
花活けを始めたばかりの植物好きなアラフォー女子のMちゃんに
わかり易~く(時に脱線しながら)お話ししてゆくWEB版の花教室みたいなコーナーです。
また、アトリエのある鎌倉界隈のことや愛猫ウーロンについての茶話も綴っております。
諸々緩さ満載ながら、皆さまの日々の花活けに少しでもお役に立てればうれしいです。
それでは今回もよろしくおねがいします~!
花と
CHAJINさん(以下C)「前回がクリスマスリースだったんですけど、今回はちょっとアレンジ的な感じで」
植物好きなアラフォー女子M(以下M)「はい」
C「わりとグリーン仕上げ。クリスマスカラーっていうと赤とかグリーンとか白っていう場合もあるかもしれませんけど」
M「ふんふん」
C「この季節(クリスマス)じゃなくても、僕結構、緑仕上げとか白グリーンとかが好きなんです」
M「ほぅほぅ……」
C「とくに年の瀬のちょっと空気も寒いときになんとなく見るグリーンとか、シルバーがかったグリーンとか」
M「きれいですよね」
C「そういうのが好きですね、こういう時期ね」
M「なんかエバーグリーン的な」
C「あ、そうですね。オシャレな言い方(笑)」
M「(笑)。この時期に歩いていて常緑樹とかを見ると、なんかいいな~って思いますね」
C「ね、そうですよね。ちょっとそんな気持ちも入って、っていうところで。いろんなものは入ってますけど、軸になっているのはシキミアです」
M「ほぉ~、このツブツブですかね?」
C「そうですね、緑色の。これがこのぐらいの時期のちょい前くらいから、年明けの春先くらいまで出回ってるんですけど」
M「ほうほうほう」
C「とくに個人的には年末のクリスマスとかお正月の時期に、すんごいこのシキミアを買うんですよね」
M「へぇーーー」
C「とくに用事はなくても買ってしまうベスト3に入るかなっていうくらい」
M「すごい熱烈なファンですね!」
C「なんかわかんないんですけどね、好きなんです。とにかく。だから教室ではクリスマスとかお正月のときには絶対シキミアを用意するんで、もうかなり生徒さんにも予想立てられてると思うんですよね(笑)」
M「来たな! みたいな(笑)」
C「緑か赤か!?(※編集部注:シキミアは緑だけでなく赤などの色もあるのです~。前回では赤いシキミアが登場しています!)みたいな(笑)。まぁ昨年は緑をクリスマスの時期に当て込んだんですけど」
M「カワイイですよね。色がまた明るめの黄緑みたいな感じなのが」
C「そうですね、確かに! 花の部分というか、ツボミがちょっとライトなグリーンで、葉っぱはもうちょっと濃いめのグリーンで。そのグラデーションがとっても素敵だし」
M「うんうん」
C「シキミアって、プチプチしたところはツボミなんですけど」
M「そうなんですね~」
C「咲くのは春先になってからで。シキミアは(出回り時期の)終盤の方になると、結構咲いているのが出てたりするんですけど。この時期(12月ごろ)はあんまり咲くまではいかないんですが」
M「はい」
C「でも咲かずともこのフォルムとか」
M「カワイイですよね」
C「本当に。非常に好きなのでこれを軸にしつつ、あとはバーゼリア。ガルピニっていう言われ方もありますけど」
M「真ん中の茶色い丸みたいなヤツですか?」
C「そうですね、そういうヤツですね。これちょっと葉っぱの影でわかりづらいけど、一応、枝ものみたいになっていて」
M「ほぉ~」
C「(枝の)上のところにこの丸い粒が、少し枝分かれして付いてる……みたいな感じなんですよ」
M「不思議なカタチですよね」
C「ちょっとお花っていうよりは、ムーミン谷に咲いているような……少し漫画みたいな……(笑)」
M「なんだろ、細菌とかいうとちょっとアレかもしれないですけど(笑)、なんか宇宙生物的なかわいさがありそうですよね」
C「そうそう。キモカワイイっていうのもちょっと違うかもしれないけど、とにかくユニークな」
M「へぇ~」
C「で、オーストラリアとかニュージーランドとかアフリカの方とか、そういうところから輸入されているいろんな種類がありますけど、(今回使ったのは)それのいちばんポピュラーなパターンで」
M「ほぉ~」
C「(バーゼリアを)シキミアと合わせるっていうことが個人的にも多いんです」
M「ふんふん」
C「シキミアのグリーンに、ちょっとクリスマスツリーのオーナメントに引っかかっているような、松ぼっくりを思わせるような、茶系の実もの。そういう感じの合わせっていうのがスゴく自分の中では近いところにあって」
M「ほぅほぅ」
C「これアレンジ(メント)なんですけど、どっかやっぱりクリスマスなのでツリー的なイメージもなんとなくあって。なのでちょっとオーナメントを引っ掛けているみたいに、このドライのレモンとかも」
M「なるほど~」
C「ほかの木の実とかは……」
M「このボタンみたいな?」
C「こういうのはアソート状になって売ってたりするんですよね、資材屋さんや花市場などで」
M「そうなんですね」
C「そういうのを葉っぱの中に置いてる。ツリーのデコレーションしてるみたいな感じです」
M「本当にそんな感じですね! ミニミニミニツリーみたいな」
C「そうですね~。あとはキャンドルも入ってますけど、この辺は好みで。たとえばクリスマスの1カ月前からクリスマスまで楽しんでもいいし」
M「ふんふん」
C「あとはアドベントカレンダーのように(クリスマスが)近づいてくるにつれて木の実が増えていったりとか」
M「あぁ~、楽しいですね~!」
C「あと一週間でクリスマスってカウントダウンが始まったら、キャンドルを挿して」
M「はぁー、オシャレ……(ため息)」
C「イブに灯をつけるとか(笑)」
M「オシャレ~~~~~(感激)」
C「そんな生活は一切送ってないけど……(笑)」
M「そうですか? なんか送られてそうな感じがしますけど」
C「いえいえ(笑)。その話は教室でもたびたびしてますけど、一回も(キャンドルに)点灯はしたことがないです(笑)」
M「ずっと作ったままの、このスタイルのまま(笑)」
C「そうですね(笑)」
M「でもなかなかキャンドルを灯す暮らしまで、ちょっとクオリティは上がらないですよね……生活の……」
C「なんだろう、やっぱり師走っていうくらいだからちょっとアワアワしちゃうんですかね~」
M「どうなんでしょうね。私とかはアワアワしなくても、いただいたキャンドルとか袋に入ったまま……」
C「あら(笑)。じゃ今回はちょっと飾るとか」
M「でも和ロウソクなんでちょっと危険な感じもしますけどね(苦笑)。いただいたのにカワイクて大事にしすぎて使えない……」
C「そういうのがあるんですね(笑)。でもそういうお花とは違った異素材を混ぜてみるっていうのには、(クリスマスは)いいシーズンなので」
M「ほぉ~」
C「お花のコーディネートっていうのも楽しいけど、そこにキャンドルとか、また別のものが入ることによって花の風景が変わる。そういう楽しみ方もあるので」
M「うんうん」
C「それを楽しむのはクリスマスって非常にやりやすいと思うから、いろんな素材を組み合わせてお祭り騒ぎにしてみるとか、それくらいの感じでもいいかもしれません!」
子どものころはクリスマスになると
そこそこ大きなツリーを飾っていましたが、
東京の激狭い我が部屋にはそんな空間もなく……
もはやクリスマスツリーなんて夢物語で脳裏から消えていました。
でもこれくらいのささやかさなら
いまの環境でもクリスマス気分が味わえそう!
あとシキミアかわいいっす!! ツブツブ萌え~。(byM)
鎌倉と、
散歩御宝
日課と言うほどではありませんが
時間があると散歩するのが好きです。
アトリエのある鎌倉界隈も然り、
それに限らずとも、ただ気の向くまま、ピン!と来たらブラリ~てな感じで。
先日は、さいたま教室(鎌倉ではなくて)の帰り道、
車窓から見えた公園が気になり、暫しブラブラしてみました。
ちょうど遅れてきた紅葉の頃で、
公園内を歩くと、シダローズの木の実がたくさん落ちていたり、
銀杏の絨毯が美しかったりと、
その頃ちょうど思案中だったクリスマスディスプレイのヒントも貰えたような…。
上を向いて歩こう!と言う歌もありますが、
時には下を向いて歩くのも
意外なお宝に出会えるミラクルもある気がしております。
ときどき茶話、
感謝感激
今月の花教室で、それぞれ違うクラスの生徒さん方からいただいた素敵なプロレスモノ。
生徒さんの中には、僕がプロレス好きなことを御存知の方も多く、
そちら方面のお土産を頂戴することも間々あったりで。。
温かな御心遣いに感謝&感激!クリスマス前のうれしいミラクルでございました。
お知らせ
静岡のアンミクンペさんで開催される
クリスマスマーケット(11/23~12/22)にて
オリジナルスワッグを製作販売いたします。
よろしくおねがいいたします~!
http://blog.anmikunpe.com/post-5053/
活けラジ
脱線しまくり!? 「花と」のところでおしゃべりしているCHAJINさんと、編集者Mとの花トークラジオ「活けラジ」やってます。
「迷わず活けよ、活ければわかるさ!」youtubeで 「vol.4」 配信中
プロフィール
CHAJIN/チャジン
フラワーアーティスト。
ORIGINAL FLOWER STYLE CHAJIN 主宰。
暮らしまわりの雑貨と季節の花を合わせ、個性的でありながらもカジュアルな花あしらい、存在感あるリースの作品が得意技。
雑誌や広告の花活け、店舗や温泉宿のディスプレイ、展示会の花活けの他、
鎌倉のアトリエや、池袋コミュニティカレッジ、NHKカルチャー青山教室、NHKカルチャー横浜ランドマーク教室、二子玉川高島屋S.C教室ほか、都内各所で開催中の花教室も人気。
著書に『きょうの花活け』(誠文堂新光社刊)、『花活けのココロ』(主婦と生活社刊)、
『小さな花あしらいと12ヶ月の花の話』、『季節の花でつくる12ヶ月のリース』(ともに芸文社刊)がある。
紅茶好きでプロレス好きで愛猫家。鎌倉在住。
インスタグラム instagram.com/chajin_eye
これまでのお話はこちら
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この記事のライター
植物生活編集部
「植物生活」とは花や植物を中心とした情報をお届けするメディアです。 「NOTHING BUT FLOWERS」をコンセプトに専門的な花や植物の育てかた、飾り方、フラワーアート情報、園芸情報、アレンジメント、おすすめ花屋さん情報などを発信します。