植物生活編集部 植物生活編集部 2022/02/28

ローラン流 季節の花あそび vol.34 Bougeoir forestier de sabot de Vénus | 凛とした森をイメージしたランの燭台アレンジメント

人気フランス人フラワーデザイナー、ローラン・ボーニッシュさんによる、旬の花や植物素材を使ったブーケとアレンジメントの提案。
洗練された花合わせ、色使いのアイデアをお伝えします。


これまでの連載はこちら



 

vol.34 Bougeoir forestier de sabot de Vénus
凛とした森をイメージしたランの燭台アレンジメント



 

ランの中でも独特の色と形、質感を持つパフィオペディルム。
フランス語では「女神の木靴(sabot de Vénus)」、英語では「婦人のスリッパ(lady’s slipper)」と呼ばれます。
一部が袋状になった花弁が、履物のように見えることから付いた名だとか。

フランスでは、パフィオペディルムの野生種が森の中で自生する場所もあるようです。

今回は、ランが自生する奥深い森のイメージから着想を得たアレンジメントです。

パフィオペディルムの凛とした姿を、森の中に灯る大きな燭台に見立てたオブジェです。




パフィオペディルムは数種類をミックス。
そのアンティークトーンのブラウン、ボルドー、グリーンの色みに同調するヘデラベリーとアイビーを合わせて、森の印象を作り出します。




要となるのは、土台作りです。
ワイヤーとコケボクを使い、中央がくびれて上部が広がる燭台のような形のフレームを制作。その上部、中心部、下部の3箇所にフローラルフォームをセットします。

このとき、コケボクのコケが付いている面が上を向くように組んでいくと、自然な印象になります。
さらにヤマゴケを所々に針金で巻きつけ、フローラルフォームを隠してフレームに強度をつけると同時に、苔むした樹木の雰囲気を表現します。




上部には、ティーキャンドル用のガラスのキャンドルホルダーを7箇所、段差をつけてワイヤーで固定します。

ここでは見せるデザインにすることを意識して、ワイヤーワークに工夫しましょう。
これで、燭台と森の樹木のイメージがミックスした土台の完成です。




土台には、先に銀葉アカシア、アイビー、ヘデラベリーを配して雰囲気を作り、次にクリスマスローズを挿し、最後にパフィオペディルムを1本ずつ挿していきます。

パフィオペディルムは花が大きく繊細で傷つきやすいため、配置する前にスペースを確保しておくことが重要です。

キャンドルホルダーにセットしたLEDキャンドルの光が、1本1本ニュアンスの異なるパフィオペディラムを静かに照らし、凛とした世界観を作り出します。






flower&green
花材/パフィオペディルム数種、クリスマスローズ、銀葉アカシア、アイビー、ヘデラベリー、ヤマゴケ、コケボク


撮影/山家 学 取材/植物生活編集部


ローラン・ボーニッシュさんの世界観を存分に堪能したい!


作品集『Jeux de fleurs』を、ご覧ください。





プロフィール
Laurent Borniche(ローラン・ボーニッシュ)
フラワーデザイナー、Laurent.B Bouquetier 代表。
フランス・パリ郊外、ブーローニュの森に隣接する高級住宅地ヌイイ市の花店の4代目。エコール・デ・フルーリスト・ドゥ・パリ卒業後、パリの老舗花店等で研鑽を積み、母校派遣講師として1998年に来日。2014年、東京・田園調布にデザインアトリエ「Laurent.B Bouquetier( ローラン・べー・ブーケティエ)」を設立。著書に『ローラン・ボーニッシュのブーケレッスン new edition』『ローラン・ボーニッシュのフレンチスタイルの花贈り』『Jeux de fleurs』(以上誠文堂新光社刊)がある。
https://www.laurentb-bouquetier.com/


(c)Kenji Kusakabe
 

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