植物生活編集部 植物生活編集部 17ヶ月前

宇田陽子「アーティフィシャルフラワー」の世界|横浜ディスプレイミュージアムでの壁面装飾|オルタナティブストーリー

『フローリスト』8月号でご紹介されている、横浜ディスプレイミュージアムの空間装飾について、本誌ではご紹介しきれなかったフラワーデザイナーの宇田陽子さんへのインタビュー記事をご紹介します。
 

宇田さんが横浜ディスプレイミュージアムで制作した作品を紹介した記事はこちらから

>> オリジナル資材とアーティフィシャルフラワーを活用|ベースとなるパネルも見せる壁面装飾
 



――オリジナル素材の「ロックプランツパネル」は、メーカーでも想定していた使い方ではなく、パネルそのものにフィーチャーするデザインに驚きました。今回、パネルをペイントしてドット模様を施されていてそれがとても印象的ですが、宇田さんは絵を学ばれたりしたことがあるのでしょうか?

もともと服飾が専門だったので、絵画だけを学んだわけではありません。
洋服は色の合わせ方とか生地選びで全然変わるため、平面の生地から最終的に立体物を作るという作業は、パネルの着色による立体アレンジメントの発想と似通ったところはあるのかなと思います。


 
着色した「ロックプランツパネル」とオリジナル


――花材選びとデザインについて、そのコンセプトを教えてください。
 
今回使っているのは私がいちばん好きな花材で、アンスリウムとコチョウランとグラジオラス。
この3種類が、生花でもとても好きなんです。
 
あえていうと、フォルムが好きなのかな。
フォルムと他の花よりも質感が厚めというか、決して繊細な花たちではなく、可憐ではない、どちらかというと強い印象の花なんです。
それらをふだんの作品でも、今回の作品みたいにメイン同士をぶつけあったりとか、主役級の花を1〜2輪入れて、それらが個性を消しあうのではなく、お互いに引き立たたせるみたいな感じで作ることが多いです。
 
私は個性が強い花が好きで。
色だったり形だったり「え、なにこれ?」 みたいな驚きを与えてくれるような花が好きです。
そういう花を選んで、自分の使いたい花材などとどうやってミックスしていったら、かっこよくなるかなっていうことを考えいてます。
 
どちらかというと花って存在がすでにかわいいというか、美しいもので、それをどうやって、かわいさを削ぎ落として、どのようにかっこよく見せるかみたいなところを考えながらいつも制作しています。



アーティフィシャルフラワーならではの茎の矯めを活かし、4種の花材で構成された作品、「秋雨」(オータム・レイン)。花材一部着色
 
 

進化するアーティフィシャルフラワー素材


アーティフィシャルフラワーというと、ひと昔前まではお手軽な模造品というイメージでしたが、横浜ディスプレイミュージアムのオリジナル商品は、自然でリアルな植物に近い状態に進化しています。
商品化には、スタッフみずからが実物の植物を使って型をとり発注しているほど。
葉脈や葉形の多様性も含めて、同じ形の複製を使用するのではなく、自然に生育している植物が精巧に再現されています。
コロナ禍で、たとえば遠隔会議の背景に観葉植物を配するなどアーティフィシャルフラワーの需要が、ビジネスレベルでも高まっています。

ぜひこちらで実際の商品を手に取ってみてはいかがでしょう。

ディスプレイのヒントがたくさん|Web site Renewal !!

横浜ディスプレイミュージアムのオンラインストアがオープン

豊富な事例から商品を探せます。
宇田さんのように店頭に来て見て触って商品購入ができない遠方のデザイナーには、ネットストアが便利。




リニューアルしたウェブサイトでは、バーチャル空間で詳しく店内を見ることが可能になります。事例の検索もより便利になりました。

詳しいお問い合わせは
横浜ディスプレイミュージアム
お問い合わせはメールまたは電話にて
Tel:045-441-3933
営業時間: 平日10:00~17:30
土曜日は隔週にて営業。
詳しくはHPをご覧ください。

https://www.displaymuseum.co.jp/


 
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