素敵なネットの花店の物語
夏蔦 なつづた
インターネット、SNSの充実により、
最近では実店舗を持たずに注文を受け活動するフローリストが増えています。
東京をベースに活動する花店「夏蔦」のオーナーである石井奈緒さんはその一人。
切なくて情緒のある自分の作風を保ちたいという気持ちがあり、
自宅の一部をアトリエとして使う現在のスタイルに落ち着いたそうです。
1日平均2点の注文に加え、店舗への生け込みなどがあり、
注文が増えはじめたのはインスタグラムの影響が大。
美容師さんなどのフォロワーの多い友人たちが
インスタグラムで拡散したことがきっかけとなったそう。
カフェや音楽関係といった
花とあまり関係のない仕事に就いていた石井さん。
働き出して7年ほど経ったころから、
今からでも植物に携われないかという思いが強くなったそうです。
花に携わっていた経験が少ないのにいきなり独立したことに驚くかもしれませんが、
高知県香南市出身で、実家は野菜農家。
自然豊かな土地で回りも農家が多く、花の農家の出荷の手伝いなどをしている中で植物の扱いに慣れ、
大学進学を機に東京に出てきてからも草花を育てたり、花店巡りをしたりしていて下地はできていたそうです。
植物に関われることを考えてたどり着いたネットの花店
ネット上だけでの花店。注文のメールが届く。
お客様の年齢層や職種など、文面からなんとなくしか感じ取ることはできないのです。
しかし、オープンな場所ではないからこそ
どういう気持ちで注文したかなど素直な言葉が綴られている時もあり、
読んでいて胸がいっぱいになることも。
花店でアルバイトをしたり、就職したりすることを長い間避けてきたのは、
花が好きすぎて仕事にしていいのかという葛藤があったからだと言う石井さん。
これからの夢は花店・夏蔦を愉しみながら、ずっと大切に育てていくことだそうです。
text & photo 月刊フローリスト 撮影/三浦希衣子
うかがったお花屋さん
夏蔦 なつづた
ホームページ:http://natsuduta.blog.jp
Instagram:@natsuduta_flower/
石井奈緒
プロフィール:高知県香南市出身。実家は農家で自然豊かな環境で育つ。2015年にマグバイルイーズのワークショップに参加し、同年独立。実店舗を持たない花店「夏蔦」のオーナー。
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この記事のライター
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