植物生活編集部 植物生活編集部 52ヶ月前

花店インタビュー|お客様と向き合う原点回帰の大切さ|4e quatrième カトリエム



花のオシャレさに感銘を受け、キャリアスタート

東京にいた頃、漠然と手に職を付けたいと思っていました。
当時1990年代は、パティシエや、特に美容師が流行っていた時代で、そういう華やかな業界へのあこがれがありました。
最初にたまたまアルバイトした園芸店は、東京の目黒区八雲という高級住宅街のお店でした。
場所柄、来るお客様が、芸能人やTV関連のスタイリスト、ファッション関係の人だったりと、ハイセンスな人が多く、お花がおしゃれな存在という事に興味がわき、感銘を受けたことが、この業界にハマった最初のキッカケです。
個人のセンスが活かせる、お花の提案をする仕事を極めてみたいと思いました。
 

名古屋の名店、フラワーノリタケで修行

その後名古屋に戻り、フラワーノリタケで働かせてもらえる機会になりました。
キッカケは市場でたまたまオーナーに出合い、母の日のアルバイトをしたことから。
その後社員にさせていただき、5年間働きました。
店売りの仕事だけではなく、活け込みの仕事を始め、アパレルイベントの装飾など、外での仕事も経験させてもらえることが出来ました。
先輩たちからも、基礎を叩き込んでもらいました。

この5年間で一番影響を受けたのは、感性を養う事の重要さです。
オーナーからは、直接的なレッスンだけではなく、感性を養う事の重要さを教えてもらいました。
時間があれば海外へ行くように言われていましたし、年に1回社員旅行で海外に連れて行ってもらいました。
東京よりも海外へと。
花屋だけではなく、インテリアショップ、建築、美術、雑貨屋、大自然、そういったものを通して感性を養うことが出来ました。

日本未入荷の花瓶や雑貨を、ダンボール一杯に詰めて持って帰ったのは良い思い出です。
旅行中に病気にかかってしまったのですが、保険に入らずに渡航したため、高額医療費がかかったことは今でもイジられるネタになっています(笑)
 

同世代の独立が刺激に

同世代独立していくようになり、自分も遅れを取るものかと、独立を意識し始めました。
2000年頃は独立する店舗が、今よりも多かったと思います。
この近辺で2000年前後の独立組では、nii-Bさんや、Tankさん、Peu Connuさんなどが同世代です。
やっぱり市場で会うと、何を買っているか、どのくらい買っているか、気になっちゃいますね(笑)
 

独立後は考えの幅も広がる

独立してからも、オシャレにさえしていれば、店売りの仕事だけでなく、装飾やスタイリングの仕事が入ってくると思っていましたが甘かった(笑)
多治見は企業も少なく名古屋よりも田舎ですので、店売りが中心になってしまいます。
外で行う高単価の仕事が取れなかったのは最初の誤算でした。

でもその分、地域にあった提案や、お客様の話に耳を傾ける事の重要性、日常使いのお花の提案の重要性をつかみ取ることが出来ました。
しっかりお客様と向き合って、期待を超えていく、独立して19年ですが、まだまだ勉強中です!
 

5年目に2店舗目をOPEN

10分ほどの距離のところに2店舗目をOPENさせました。
1店舗目は小さく、生花の扱いしかありません。
レッスンのスペースや、観葉植物や器なども置けるスペースが確保したかったのです。
ジャンルを超えて、提案の幅を広げたかったからです。

今後は原点回帰をしたい

独立19周年を迎えるわけですが、今後は一人で十分に回せる小さなお店をやりたいと思っています。
コロナという時代背景が、一つのキッカケではありますが、
やはりお客様と向き合って、対話して商品を提供する、原点に戻ってみたいと思い始めています。
 

いつもは目立たない存在もナチュラルスタイルなら主役に

お話の最後に、横田泰朗さん、由利子さんご夫妻に 
初夏にふさわしいナチュラル・スタイルのブーケを作っていただきました。
 
こちらは、キイチゴやアジサイの新芽で初夏の芽吹きを表現し、
新緑の美しいグリーンのみでまとめています。
レースフラワーなど丸みを帯びた花材が多いので
その形を生かしてラウンドブーケに。
芽と葉だけではさみしいのでバラなどの花も添えていますが、
普段は主役になかなかならない芽、
葉を引き立てるためにあえて色を抑えたそう。





 

Flower&Green

アジサイ(芽)、キイチゴ(芽)、スカビオサ、ビバーナム・スノーボール、ブラックレースフラワー、バラ(エクレール、コンキュサーレ)

 

小花を集めた一束は特別な日にも映える

 



枝、花の向きを揃えず、色を散らすように束ねて、
植物が自然に咲いていた様子を表現したブーケ。
野山からそのまま摘んできたような印象が素敵です。
茎が細く繊細な花材は動きを表現しやすいそうですが、
まとめる際には傷つけないように気をつけることが重要。
ガーデンウェディングにもぴったり。
実際のウェディングブーケのオーダーでも、
自然な雰囲気のものを求められることが多いそうです。

Flower&Green

ユメホタル、ルピナス、ワスレナグサ、ラグラス、スカビオサ2種、ラベンダー、シレネ‘ グリーンベル’






アンティークな店内に並ぶのは個性豊かな切り花

 



JR多治見駅から徒歩13分ほどの場所に建つ「カトリエム」。
来店されるお客様は買い物ついでにふらっと寄る方から、
お祝いのアレンジのオーダーをされる方までさまざま。
オーナーの横田さんご夫妻は、
ブーケ、アレンジ制作の他にも生け込みや毎週末ウェディング装花も行っています。
仕入れる花材は新品種など珍しい花もセレクト。
色合わせもありきたりではなく、
かわいい中でも個性を出すように心がけ、中間色を大事にしています。

切り花をディスプレーしている年季の入った風合いの什器や
要所に飾られた雑貨は、二人で揃えたもの。
元々、古道具が好きだったことと「いつか店を持ったら」と
買い揃えてきたものを使っています。
スタッフ全員で壁の塗装をしたり、床材を貼ったりして内装を作り上げ、
自分たちの好きなもの、ことを詰め込んで、
アンティークなテイストが自然にできあがりました。









text & photo /フローリスト 撮影/岡本修治


教えてくれたフローリスト

横田泰朗 Yasuro Yokota
横田由利子 Yuriko Yokota
名古屋の花店に勤務後、2003年に泰朗さんの出身地である多治見市で店をオープン。店名はフランス語で4区の略で住所の4丁目にちなんでいる。切り花中心の店舗で1本からでも購入でき、アレンジメントは3,300円(税込)から受付。車で7分ほど離れた明和町では観葉植物や古道具を扱う「カトリエム メゾン」も営業。

4e quatrième カトリエム
岐阜県多治見市白山町4-1-1 ミニマムスクエアビル1F

http://www.quatrieme.net/
 


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