F.crown
八橋蒔絵螺鈿硯箱をイメージしてのオーダー。
蓋には箔と銅、アルミで菖蒲の花と橋を制作。
この硯箱と関係のある句、在原業平が詠んだ
「から衣きつつなれにしつましあればはるばるきぬるたびをしぞ思ふ」
東下りをした在原業平が、愛する妻から離れてつらい気持ちを詠ったということから、その気持ちいつか晴れてほしいという願いを私が込めて、蓋の菖蒲には花を描かず、蓋を開くと花が咲き、その愛いつか必ず実ることを想像し、制作しました。
中に開く花はアレカヤシの葉とクレマチスの花で菖蒲をイメージしています。
中の布包は、依頼主が制作した生姜の香りの石鹸。
本物の八橋蒔絵螺鈿硯箱はそれぞれの面に橋が架かっており、面という平面を合わせながら空間性をつくりだした作品だそう。特徴は、菖蒲の花が横向きなのに対し、橋は真上から見た図になっているということ。
個人的に真上からみた橋というのが面白いのでそ橋を意識してデザインしました。
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