Mitsuki Ciołka
《映画鑑賞花》
映画を観て湧き上がったイメージを、花束やアレンジメント、インスタレーション等として花で表現
毎週土曜日更新
Film.25 "イリュージョニスト"
仏題: L'Illusionniste
英題:The Illusionist
2010年 UK,France
50年代のヨーロッパが舞台。
以前取り上げた"ベルヴィル・ランデヴー"のシルヴァン・ショメ監督の
長編アニメーション。
各地で芸を披露し旅をしている、
時代遅れな奇術師(イリュージョニスト)の主人公タチシェフ。
彼を本物の魔法使いだと思い込み、旅先から付いてきてしまった田舎娘のアリス。
2人の奇妙な同居生活がはじまり、
やがて終わりを迎える。
音はあるけれど、主要な登場人物の2人がほとんど喋らないせいか、思い返すとまるでサイレント映画だったかのような、独特の静けさが印象に残っています。
季節も時代もうつり変わるし、人も変わる。
ほろ苦く、喪失感があるけれど、決して悲観的ではない、とても綺麗な映画です。
今回は映画のイメージをアレンジメントで表現しました。
最後の方のワンシーンで、本のページがパタパタめくれていく様子が印象的だったので、本から溢れるようなデザインのアレンジにしました。
映画の色彩感として、白く烟ったようなイメージとクリアなイメージが同時にあって、
さらに色にもくすんだイメージとクリアなイメージが同時にあって、バランスを取るのが難しかったです。
結局表現したかった感じより若干ポップ寄りになってしまったけれど、奇術師のイメージがサーカスやピエロ等と近いところにあるので、楽しげな感じも出したい思いがありました。
I expressed "The Illusionist" at this arrangement.
This is an animation movie by the French film-maker Sylvain Chomet.
Though it's slightly bitter, and there is lostness, it is the very beautiful movie.
As the scene where the wind turns the pages was impressive, I made the arrangement of the image that flowers are overflowed from the book.
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